

田舎の古い一軒家、「畑と湧き水があるといいね」
出合ったのは『空き家情報バンク』の物件。
以前住んでいた岡崎から刈谷にある夫の会社までは車で30分圏内ですが、渋滞のため1時間以上かかるのが常でした。それならと、1時間圏内を目途に引っ越しを考え、家探しを始めました。初めは街寄りで探していたのですが、車であちこち回ってみるうちに、やっぱり田舎で暮らしたいという思いが募り、「田舎の古い一軒家。隣に畑があって、近くに湧き水があるといいね」と話すように。
そして見つけたのが今の家、豊田市公式ホームページに掲載されていた『空き家情報バンク』の物件でした。『空き家情報バンク』は知っていましたが詳しいことは知らなくて、心惹かれた物件がそうだったという流れです。
明治12年に建てられたという家は古くてもきれいで、望みだった畑と湧き水、さらに離れと蔵もあり、最初は賃貸が可能なことも理想的でした。人気が高く、応募は10組。当時はまだ子どもがいなかったので、子どもがいる家庭が優先だろうと思いつつ、ダメ元で地域面談を受け、よい結果をいただけました。空き家に住みたい人はたくさんいるので、登録がもっと増えたらいいのにと思います。
趣たっぷり、頑丈な明治生まれの家は
「豊田市山村地域等空き家再生事業補助金」を使って屋根を塗装。
平屋建ての母家は囲炉裏の名残が屋根裏に残り、たまに天井の隙間から煤が降ってくることも。古さへの不安がないわけではないですが、昔ながらのしっかりとした柱や梁の頑丈な造りで、150年以上も地震にも耐えてきた家です。釘を使わない木組みで建てられており、揺れにも強いと聞きました。
屋根の塗装補修は必要でしたが、それには、『空き家情報バンク』の物件の賃貸契約時に使える「豊田市山村地域等空き家再生事業補助金」(改修費用の8/10以内で上限額100万円まで補助。ただし、申請者が市外からの移住者の場合は上限150万円。)を活用。とても助かりました。これがあるとないとでは大違いです。担当の職員さんに教えてもらい、書類の書き方まで親切に説明してもらえました。
前に住んでいた人も『空き家情報バンク』利用で入居し、台所をリフォーム済でした。
あとは、最初に国の補助金を使ってエコキュートを導入。また、初めの冬は寒かったのですが、翌年に憧れの薪ストーブを入れて、寒い季節も家の中はぽかぽかです。
離れは2階が夫の仕事部屋で、1階は作業や物置のスペース。蔵は活用法を考え中です。
通勤は1時間、リモート勤務も含め負担なし
家族は3人と1匹に増えました。
夫の勤務先まで1時間圏内が条件でしたが、高速道路を使ってちょうど1時間です。会社から高速料金の支給もあり、週3日ほどリモート勤務が可能で、負担は全くないと言っています。当初は携帯電話の電波やネット環境に問題があったのですが、それも現在は解決済みです。
買い物にも不便はなく、一番近いスーパーまでは車で20分ほど。うちはまだ利用したことはないのですが、週に1回、移動販売車も来ます。
引っ越してすぐに、せっかく田舎の一軒家に住むのだからと、保護犬の子犬を迎えました。大きくなって、今では番犬として活躍してくれています。夫が狩猟免許を取得し、獣害駆除としてイノシシやシカなどの狩猟も行っているのですが、その相棒も務めています。
そして、約2年後には娘が生まれました。
暮らしの安心にもつながるナチュラルライフ
もしもの時も、水と作物があれば……。
今1歳の娘は初産のため街中の病院で出産しましたが、今後は自宅出産を考えています。
私は結婚前は千葉のハーブ農園で働いていて、自然に近いライフスタイル、田舎暮らしには前から関心がありました。大学生の頃までは都会の暮らしが面白いと思っていましたが、社会に出て自分でお金を稼ぐようになり、将来のことを考えた時に、お金さえあれば安心なのだろうかという疑問がわいてきて。もしもの時にも、自分たちで食べ物を作り、水があれば生きていけるのではと考え、畑と湧き水がほしかったのはそこからです。
家の敷地内、玄関の真ん前の小さな池に湧き水が注いでおり、飲み水にも料理にも使えます。畑は子どもが生まれてからはあまり手が回っていないのですが、今はニンニクと玉ねぎを植えています。また、庭で名古屋コーチンを放し飼いにしており、生みたての卵も食べられます。
地域のことをほとんど知らずに移住するも
すぐにここが好きになりました。
夫は愛知県の春日井市、私は小牧市の出身で、こうして豊田の山あいに住むことになるなんて想像もしていませんでした。隣町にある市営住宅に入って各地を見て回り、地域のことを知ってから家を決める方が多いらしいのですが、何も知らずに家を決めて来てしまったという、おそらく珍しいパターンです。でも、すぐにこの地域が大好きになりました。
馴染むのにも苦労はありませんでした。この辺りは気さくで親切な人が多いのではと感じます。それに、近くに住む移住の大先輩の存在が大きかったですね。移住時はコロナ禍中だったので、住民の方々と接することがほとんどなかったのですが、同じ班にその大先輩がいて、ちょうど班長さんで、色々教えてもらいました。どんな人が移住しているか、移住者のコミュニティから、地域の集まりに何を持っていけばいいかといったことまで。おかげですんなり溶け込むことができました。
ご近所さんと一緒に、子育てもしやすい環境
定住を決めて家の購入の話を進めています。
地域の集まりやイベントにはできるだけ参加するようにしています。お隣に畑からほしいものを直接持っていっていいよと言ってもらったり、みなさんが採れたての野菜や果物を持ってきてくださったり、ご近所付き合いも良好で、お孫さんが使っていたというおもちゃもたくさんいただきます。
お返しは、できる時にできることで。お菓子や夫が獲ったイノシシなどのお肉が多いですが、お菓子を持って、子どもを連れて遊びにいくのが一番よろこんでいただけますね。元々私たちは、昔そうだったように、ご近所さんと一緒に子どもを育てていければと思っていたのですが、求めていたとおりの環境でした。
ここに来て間もなく、夫がお誘いを受けて消防団に入ったのもよかったと思います。外に働きに出ていると関わる機会があまりないですが、消防団からもつながりが広がりました。そのつきあい方もだいぶ変わっているようです。
ここでの暮らしがすっかり気に入り、現在、家の購入の話を進めているところです。
ようこそ豊田へ
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